注記
1.OCR読みとりなので、誤字脱字があると思われるので引用等にあっては必ず原著にあたってください。
2.意図的に変更することの無いよう、誠実のOCR化に努めました。
3.ページ割り振りのある目次は割愛しました。
4.○に数字の入った数字は1・2・・・と単純化して表記しました。
はじめに
武蔵野市学校事務管理検討委員会(以下「検討委員会」という。)は、平成11年2月に小学校及び中学校(以下「学校」という。.)が充実した教育を行うための望ましい学校事務管理のあり方を検討することを目的として設置され、教育長より次の事項について調査及び検討の命を受けた。
(1)学校の事務管理の見直し。
(2)標準モデル案等の作成。
(3)東京都区市立学校における正職配置(事務・用務)の調査。
又、平成11年度より実施された中高年齢者・障害者の雇用創出事業についても検討を行った。
以来、検討委員会は、都合7回もたれた会議において関係資料の収集、整理等を行い、これからの学校か必要とする事務の範囲及び業務態勢等について審議を重ね、この度、成案を得るに至ったのでここに報告する。
T 学校の現状
1 東京都27市の現状
(1)事務職員について
27市の学校における市費事務職員は、正規職員1名の配置が大部分を占める。正規職員1名配置を超えるものとしては、八王子市と青梅市が大規模校にプラス1名、府中市が正規職員と臨時職員で2名を配置している。その一方で、昭島市は臨時職員1名配置に切り替え済み、東久留米市は嘱託職員への切り替えに着手、田無市は平成11年7月で嘱託職員への切り替えをしている。又嘱託職貝や臨時職員への切り替えを検討している市が幾つかある。
(2)用務職員について
用務職員は、正規職員2名配置が4市、正規職員と臨時職員で2名配置が2市、正規職員1名配置が15市(内大規模校プラス1名が4市)、委託が3市、臨時職員又は委託に切り替え中が3市という状況である。又・委託に切り替え予定をしている市が、2市ある。
2 武蔵野市の現状
現在学校には、教育職員以外の市費職員として、全校に事務職員、用務職員が置かれ、この他に単独調理場校に学校栄義士及び給食調理員が、大野田小学校に心障学級事務職員が、全校に非常勤のPTA事務職員が配置されている。又、用務職員の大量かつ集中的業務を支援する職員として施設整備員が庶務課に置かれている。
(1)事務職員
事務職員は、都費職員と市費職員の2名によって機成されている。市費職員の業務範囲は、学校によって異なる。これは、都費職員と市費職員の事務分事の定めが特になく学校毎で決めていることによる。各学校共通で行われている市費職員の業務は次とおりである。
・配当予算に関すること。(学校管理費及び教育振興費の需用費、通信運搬費及び手数料。学校保健体育費の消耗品費。)
・物品の管理に関すること。
・文書の収受、整理及び保存に関すること。
・学校交換便に関すること。・市職員の服務関係書類の整理及び提出に関すること。
・来客及び電話の応対に関すること。
・郵便物の取扱いに関すること。
・扶助費の請求に関すること。
・児童・生徒の転入及び転出に関すること。
・児童・生徒の証明書の発行に関すること。
・教職員の証明書の発行に関すること。
・数科用図書給与に関すること。
・学校保健センター給付金の支払いに関すること。
・学校行事に関すること。
・その他庶務に関すること。
(2)用務職員及び施設整備員
平成9年度から10年度にかけて小・中学校が用務職員1校1名体制へ移行し、同時に庶務課庶務係に施設整備員6名が配置された。用務職員2名体制で行っていた業務は量的に多少縮小されざるを得なかったが、施設整備員による作業支援により以前の業務水準をほぼ保つことができた。又、施設整備員の新設により、以前に出来なかったことも可能となった。これらの業務としては、かさ及び重量の大きい交換便の搬送、樹木剪定・除草・清掃ごみの搬送、大員集中的な業務等が挙げられる。
各学校共通で行われている用務職員の業務は次とおりである。
・校舎内外の清掃に関すること。
・校舎級地内樹木等の管理に関すること。
・施設・設備の整備及び軽微な補修に関すること。
・廃棄物の分別、リサイクルに関すること。
・施設整備員による業務処理の依頼に関すること。
・学校行事に関すること。
・授業の補助に関すること。
・来客の応接に関すること。
・緊急災害等発生時の対応に関すること。
・その他用務に関すること。
(3)PTA事務職員
各学校に96万円が教育委員会より交付され、PTA事務職員の賃金に当てられている。PTA事務職員の勤務形態は、1日6時間、週4日勤務が主となっている。業務範囲として、本来のPTA事務の他、給食関係事務、窓口及び電話の応対、印刷及び配布、職員の給食準備、その他事務職員の補助等が挙げられる。
3、現行制度における課題
(1)用務職員1校1名制と業務の範囲
用務職員が1校1名体制になって、以前の男女2名制による業務の分担が、残った職員の意識のなかにあり、配置された職員の性別の違いにより仕事の範囲に差が出ている。力・仕事、施設の修繕、外回りの仕事等は女性の場合こなしきれていない職場が多く、施設警備員への業務依頼に頼っている。又、接客、教職員の給食準備等は男性の場合こなしきれていない職場が多く、事務職員やPTA事務職員に負担がかかっている。
(2)服務規律監督について市費職員のうち事務職員と用務職員は、庶務課に所属し学校に配置されている。服務規律の監督権は校長に委任されているところではあるが、教育委員会事務局処務規程で定められている市費職員の服務に関する規定のなかで、校長への委任事項が曖昧なため、市費職員に対して校長が服務規律の監督権を十分に行使できていない。
(3)業務の指揮監督権業務の指揮監督権については、学校の管理運営に関する規則で定められているが、労使間の取決めが教育委員会事務局と職員団体の間で行われているため、校長又は教頭が上司として職員を指揮監督することに影響を及ぼしている。
(4)人事異動について市費職員の人事異動について校長のな見が十分反映されていない。これは、都費職員の異動希望調査が、校長を経由し、校長の所見を記入し提出されることと比較してのことである。
又、市費職員が学校間の異動に止まっているため、学校職場に不向きな職員がいても他職場に異動できない現状である。
(5)都費事審職員と市費事務職員の関係
事務室には、都費と市費の2人の事務職員がいるが、事務の公事が学校によって異なっており、又、事務室が組織として動けるための都費と市費の職員の関係が整備されていない。
本来、事務は都費職員によって賄えることが基本にあり、より充実した学校経営を行うために市費職員が配置されている。このため事務を統括する責任者は都費職員であるべきであり、市費事務職員は、その指事下で働く姿が望ましい。
学校教育法施行規則は、学校の事務に関する事項についての運営全般が組織的、計画的に行われるために、事務主任を置くことができるとしている。事務主任の職務は、学校事務組織について企画立案、進行状況の管理、事務職員との職務の執行について指事及び管理すること等と解脱されている。都費事務職員は、経験年数等により職として主任、主査等に任命されているが、本市教育委員会では事務主任を置くことをしていないので、都費職員が事務の責任者として指導的役割を担うことが十分に出来ていない。
U 今後の学校管理運営における学校職員
21世紀に向けて、学校は大きく変わろうとしている。平成8年から昨年までに中央教育審議会は、「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」(第一次答申)、同(第二次答申)、「幼児期からの心の教育の在り方について」及び「今後の地方教育行政の在り方について」と4つの答申を公表してきた。今後、答申に沿って学校改革が進められて行くと、学校現場の教職員の仕事が質量とも拡大していくことが予測される。
又、21世紀初頭は、引き続いて少子化傾向による学校規模の縮小が予測され、教育職員数の減少に伴い教育職員1人当たりの業務量が増大してくる。
現在、学校の教育職員が担っている数青活動そのもの及び教務事務を除く非教育的な業務は、学事、調査、学校納付金経理等広範囲に渡っている。教育職員が本来の教育的業務に全力を注ぐためには、これらの非教育的業務から少しでも多く解放されなければならない。そのためには現行の事務職員と用務職員が執行している業務の範囲を更に広げていくことが必要である。
事務職員と用務職員の業務量の増大を受けて、それに見合う人員の確保をすると共に業務の効率的執行体制を再編することが必要となる。業務の効率的執行体制として校長の職員に対する服務規律監督及び業務の指揮監督が十分に行われること並びに校長及び教頭の管理下に都費事務職員を中心とした非教育的業務を執行する態勢を再編することが求められる。
答申「今後の地方教育行政の在り方について」は、地方分権推進の観点から教育行政における国と地方の役割を明確にし、国の事務・事業の減量・効率化を図り、都道府県及び市町村がその負担と責任を踏まえつつ地域に根ざした主体的かつ積極的な教育行政を展開できるように制度とその運用や事業の見直しを行うとしている・今後、学校経営全体に係る(本川註・まま)経費の増加が見込まれるが、市の財政支出で学校教育費を別格に扱うというわけにはいかない。限られた予算の中で最大の費用効果が上がるよう業務の効率化を図り、事業・人員のリストラを実施し、時代に備えなければならない。
市から配置される職員に学校が期待することは、校長の命で教職員と一体となって働く職員ということ、事務・用務の業務範囲を更に広げていけるということである。又、これらの職員は、業務内容からして、公務員として専門的知識・経験を備えた正規職員をもってあてることを必ずしも必要としてはいない。
これらのことから、限られた費用の中で必要な人員を確保するため、又、地域の雇用対策という市の施策を推進するため、現行の市費事務職員および用務職員を引き上げ、PTA事務職員を廃止し、これに代えて地域の人材を活用した新たな職員の雇用を行う。又、職員の採用は、学校職員として相応しい人材を確保するため、校長を含む委員会を設けてこれにあたる。
V 新たな市費学校職員制度
1 学校職員の種別及び人数
(1)学校職員の職種
主に事務の仕事を行う職員(事務職員)
主に用務の仕事を行う職員(用務職員)
(2)学校職員の人員数
事務職員 2名
用務職員 2名
2 学校職員の職務
(1)事務職員の主な職務
・学校配当予算に関すること。
・文書の管理に関すること。
・電話及び事務室窓口の応対。
・学校交換便及び郵便物等の取扱に関すること。
・扶助費に関すること。
・給食費に関すること。
・学事事務に関すること。
・PTA活動の支援に関すること。
・学校行事に関すること。
・来客の湯茶等の賄いに関すること。
(2)用務職員の主な職務
・校舎内外の清掃とワックスがけ。
・校庭及ぴ周辺道路の清掃。
・校庭及び周辺道路の除草。
・樹木の勇定。
・花壇等の手入れ。
・小動物の飼育管理に関すること。
・ゴミの分別収集及び搬出。
・施設・設備の補修及び整備。
・学校行事に関すること。
・来客の湯茶等の賄いに関すること。
3 学校職員の任用
(1)職 非常勤嘱託員
(2)委嘱期間 1年(5年を限度として、’継続して再委嘱できる。)
(3)採用方法
募集 公募(継続して再任を希望する者を含む。)
応事資格 満65歳未満の心身健康な者
選考 書類適者・面接就職及び身体検査を行い選考する。
4学校職員の服務
(1)勤務時間
休憩時間を除き、52過につき1週問あたり30時間とする。
(2)勤務時間の割振り
月曜日から金曜日の5日間においては1日について6時間、週休日以外の土曜日においては3時間の勤務時間を割振る。、
(3)週休日
1 日曜日
2 学校週五日制の休業土曜日
3 長期休業期間中の土曜日
4 52週割振り単位期間内にある長期休業期間等(開校記念日及び都民の日を含む。)において職員ごとに指定する日
(4)週休日の変更
週休日とされた日に勤務を命じることが必要な場合、勤務時間を割り振られた日に運休日を振り替えることができる。
(5)休憩時間
勤務時間が6時間を越える場合は45分、8時間を越える場合は1時間の休憩時間を勤務時間の途中に置かなければならない。
(6)休息時間
勤務に支障のないかぎり、勤務時間4時間について15分の休息時間(本川註・まま)置かなければならない。
(7)超過勤務時間
公務のために臨時又は緊急の必要がある場合、正規の勤務時間以外の時間において職務をすることを命じることができる。
(8)休日
1 国民の祝日に関する法律に規定する休日
2 1月1日から1月3日及び12月29目から12月31日
(9)休日の代休日休日に特に勤務することを命じた場合、勤務時間を割り振られた日に代休日を指定することができる。
5 他の例規の準用
その他の事項については、武蔵野市非常勤嘱託員取扱要綱(平成2年総務部職員課)の規定を準用する。
おわリに
当検討委員会の学校事務管理のあり方についての意見は、以上のとおりであるが、この際次の2点を付言しておきたい。
1 学校への権限委譲の一層の推進
今後、期待されているのは「特色ある学校」であり、そのためには具体的措置として次のことが必要とされる。
(1)学校が自由に使える予算の増額。
(2)学校の裁量檀の拡大。
2 新世紀における教育予算の確保
教育委員会と学校が自ら努力して生み出したお金、業務態勢の見直しによる経費の削減、その削減分は、行政全般に当てるのではなく、明日の教育のための新事業費用として優先的に使われるべきである。
資 料
平成10年度 多摩27市状況調査(市事務・用務)
| 市 名 | 市事務 | 用 務 | 摘 要 | |
| 1 | 八王子市 | 正職 1 | 正職 1 | 各 大規模校 +1 |
| 2 | 立川市 | 正職 1 | 正職 2 | |
| 3 | 武蔵野市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 4 | 三鷹市 | 正職 1 | 正職 2 | |
| 5 | 青梅市 | 正職 1 | 正職 1 | 事務 大規模校、心障 +1 |
| 6 | 府中市 | 正・臨 2 | 正職 1 | パート 1日 4時間 |
| 7 | 昭島市 | 臨 1 | 正職 1 | 用務 大規模校 +1 |
| 8 | 調布市 | 正職 1 | 正職 1 | 中学用務 大規模校 +1 |
| 9 | 町田市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 10 | 小金井市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 11 | 小平市 | 正職 1 | 委託派遣 1 | |
| 12 | 日野市 | 正職 1 | 正職 2 | |
| 13 | 東村山市 | 正職 1 | 委託 1 | 3.5時間と16名の機動部隊(22校) |
| 14 | 国分寺市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 15 | 国立市 | 正職 1 | 正・臨 2 | 用務 平成14年には全て個人委託 |
| 16 | 田無市 | 正職 1 | 1 | 用務 小 臨、中 正 ※事務小廃止決定(本川註) |
| 17 | 保谷市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 18 | 福生市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 19 | 狛江市 | 正職 1 | 正職 2 | |
| 20 | 東大和市 | 正職 1 | 委託 1 | |
| 21 | 清瀬市 | 正職 1 | 正職 1 | 用務 不補充の方針 欠員は委託 |
| 22 | 東久留米市 | 正職 1 | 正・臨 2 | |
| 23 | 武蔵村山市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 24 | 多摩市 | 正職 1 | 正職 1 | |
| 25 | 稲城市 | 正職 1 | 正職 1 | 大規模校 +1 |
| 26 | 羽村市 | 正職 1 | 正職 1 | 用務 7人中3人委託 |
| 27 | あきる野市 | 正職 1 | 委託1 | 用務 18人中5人正職 |
資 料
武蔵野市学校事務管理検討委員会設置要綱
(目的)
第1条 武蔵野市立小学校及ぴ中学校(以下「学校」という。)が充実し走教口を行うための望ましい学校事務管理のあり方を検討するため、「武蔵野市学校事務管理検討委員会」(以下「検討委員会」という。)を設置する。
(検討事項)
第2条 検討委員会は、次の事項について調査検討し、その結果を教育畏に報告する。
(1)学校の事務管理の見直し
(2)標準モデル案等の作成
(3)全国の正職配置(事務・用務)の調査
(組織)
第3条 検討委員会は、別表に掲げるもので組撒する。
2 委員長は学校教育部長とする。
3 副委員長は庶務課長とする。
(任期)
第4条 委員の任期は、平成11年9月末日までとする。
(会議)
第5条 検討委員会は委員長が招集する。
2 委員長が必要と認めたときは、検討委員会に委員以外の者の出席を求め、説明または意見を聞くことが出来る。
(事務局)
第6条 検討委員会の事務局は、学校教育部庶務課庶務係に置く。
(委任)
第7条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、歓育長が別に定める。
付則
この要綱ば、平成11年1月27目から施行する。
別表
| 学校教育部長 市立小学校校長 学校教育部庶務課長 市立中学校校長 学校教育部指導室長 市立小学校教頭 学校歓背部学務課長 市立中学校数頭 |