96年09月号

  「新情報時代と学校事務」(その4)

パソコン通信・インターネットのすすめ

                 元全事研電算化検討委員会(今回担当:山田 勉)  「新情報時代と学校事務」という題名とはあまり関係の無い話で恐縮ですが、私のパ ソコン経験とパソコン通信やインターネットに期待していることを綴りたいと思います。

<パソコンとの出会い>

 パソコンとの付き合いは、平成元年の勤務校異動に始まります。それまではワープロ 専用機と電卓でもっぱら仕事をしていました。実際のところそれでも当時は十分ではあ ったのです。ところが新しい学校に異動した頃から、回りにパソコンを使う職員が急に 増えたように思います。隣席の人の「パソコンは良いよ、良いよ」の声にそそのかされ てMS−DOSパソコンを購入したのが始まりです。今のようにウィンドウズが全盛に なる前の時期にパソコンをいじりはじめたのがラッキーだったのかもしれません。ウィ ンドウズ全盛のこの頃、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)とはいって も、少なからずMSDOSの知識や概念は必要になってきますから。  パソコンを購入した当初はこれを使ってあれもしようこれもしたいと考えるものです。 ベストセラー「超整理法」の著者野口悠紀雄先生は近著『パソコン「超」仕事法』の中 でこんな風に言っています。「パソコンを使い切ろうと思うな・・・重要なのはパソコ ンを含む仕事システムを構築することだ」。私の場合は時間や経済的理由により、「あ れもこれもするのは」あっさり断念し、結果的に野口先生の言葉を実践していたことに なりました。仕事の中に効率よくパソコンを取り込むために、ワープロソフトと表計算 ソフトだけに力をいれました。ですから結局今でもよく使うのは通信を除けばワープロ と表計算ソフトだけです。私は、それでいいと思っています。これからパソコンを始め ようと考えている方も、コンピュータを使いこなそうとか、あのソフトもこのソフトも 揃えようとかあまり肩肘張らずに気軽に取り組んでください。近頃のウィンドウズ95 環境は以前に比べ修得までの垣根が格段に低くなっています。

<パソコン通信をはじめる>

 平成5年11月、表計算ソフト「Lotus1-2-3」のマクロが多少わかるということで、 ひょんなことから電算化検討委員会に所属することになりました。そこで初めてパソコ ン通信というものに触れることになります。「パソコン通信」という言葉は知っていま したが、まさか自分がはじめることになるなど思ってもみなかったことでした。何しろ、 使うのはワープロと表計算だけでいいやと思っていた頃でしたから。  大手の商用パソコン通信ネットワークのニフティサーブに加入したのが平成6年4月 のことです。当時の委員同士の連絡やファイルの転送などにパソコン通信が大活躍しま した。パソコン通信も使えるかな、とちょっと考え始めた時期でした。  そんな折、平成7年1月阪神淡路大震災が起こりました。詳しくは神戸市立小学校学 校事務研究会発行の震災体験集「きのう・今日・明日」のなかの木村氏の体験文に譲り ますが、私にとっても劇的な体験でした。新潟にいる私が地震直後委員との間で音信不 通となり、安否のわからなかった元電算化検討委員の神戸に住む木村氏の消息をニフテ ィサーブを利用して、確認できたという体験です。このことがあってますますパソコン 通信が有効な情報伝達手段であることが認識できました。この体験は、私が仲間や皆さ んにパソコン通信やインターネットを勧める重要な根拠になっています。

<インターネットをはじめる>

 今年5月の初め、ウィンドウズパソコンの購入を機にメーリングリストの参加者に刺 激され、インターネットをやらなければと一念発起!。インターネットに接続するため に専門業者(プロバイダー)と契約しました。上越市にアクセスポイントのある唯一の 民間プロバイダーです(大都市ではいくつもあるプロバイダーの中から選べるのでしょ うけれど。地方に住んでいるとなかなか大都市に比べて決して通信に接続するための条 件が整っているとはいえません。地方と中央の格差を感じます。ニフティサーブにして も通信速度の若干遅い FENICS ROAD2(2400bps)はありますが速度の早い ROAD4 (14400bps)のアクセスポイントは近くにはありませんから。しかし今後急速に地方に も通信環境が整ってゆくことと思います。今後に期待したいものです)。ちなみにこの プロバイダーのダイアルアップIP接続料金は、月額基本料二千円(十五時間まで)、 超過接続料1分当り五円、3メガバイトのパーソナルスペース付きというものです。  インターネットの接続などというと少し構えてしまいます。しかし簡単とはいいませ んが今流行りのウィンドウズ95環境ではけっして難しくはありません。私にとっては、 買ってきたテレビにビデオを接続する感覚でした。ウィンドウズ95になってから簡単 になったと雑誌等でも言っています。私でも、誰に聞くことも無しにプロバイダから届 いた解説書類を見ながら1時間程度でできました。このように新情報化社会への入り口 は大きく開かれています。「乗り遅れるな」等と脅迫めいたことは言いたくありません が、一刻も早く扉をたたくことをお勧めします。

<通信の可能性>

 住所と電話番号だけではなく、パソコン通信のIDやインターネットのE−mail アドレスが書き込まれた名刺を学校事務職員間で交わされる、近い将来そんなことが一 般化することでしょう。気軽に情報の収集や仕事・研究推進にパソコン通信やインター ネットを使う事務職員が増えることを期待します。  また学校事務に関係する資料や話題がネットワーク上の一ヶ所に集まっていて、いつ でもアクセスでき情報が取り出せる(インターネットでは必ずしも1ヶ所のサーバーに 集まっている必要は無く全国に散らばっていてもインターネット・ワールドワイドウェ ッブ(WWW)のリンクによって疑似的に1ヶ所にあるように見えるのですが。これが WWWの凄いところです)ことができる。  そして現状では各地に埋もれている、全国の学校事務職員が作った優秀な学校事務の ためのパソコンプログラム(表計算やデータベースソフトによるプログラムを含む)が 作者の好意によって蓄積されていて、いつでも利用できる。またそのプログラムに対す る感想や意見がダイレクトに作者と使用者の間で交わされ、より良いプログラムが出来 上がる。そんなことができたらどんなにいいだろうなと常々思っています。今回のメー リングリストとホームページの実験の中でその足がかりができたらいいなと思います( メーリングリストにしてもホームページにしても、維持管理してゆくためには膨大なエ ネルギーが必要なのは理解しているつもりですが)。

<MLに参加しませんか>

 さて最後に、今回このメーリングリストに参加して感じたのは学校事務や学校の話、 パソコンやその周辺の話題の話をいきいきとメールしている人たちが多いということで す。ぜひ一人でも多くの全国の事務職員の方々から参加していただき、この刺激を味わ ってもらいたいと思っています。目の前のたった1台のパソコンが、電話回線に繋げる だけで全国の仲間とつながってしまう。学校事務の可能性が飛躍的に拡大すると断言し ます。  参加者を募っています。参加要領を再掲載します。参照してください。

<ML参加の方法>

 参加は自動登録となっています。パソコン通信の電子メール機能やインターネットに よる電子メールでの参加が可能です。joinという題名(表題・サブジェクト・件名とも 言う)を書いたメールを、jimu@cup.com宛に送ってください。  念のため申し添えますと、ニフティサーブの場合はinet:jimu@cup.com、PC−VAN ならinet#jimu@cup.com宛に送ってください。  なお本文には自己紹介などを記入するようにお願いします。送られますと、あなたの メールアドレスは自動登録され、数分後貴方のアドレスにウェルカムメッセージが送ら れてきます。  費用は無料(電話代や通信代はかかりますが)です。なお、これから通信をしてみよ う!という方は、以下の何れかにご連絡ください。   東京都武蔵野市立第五小学校     丹治(タンジ)FAX(0422-55-5036)   兵庫県神戸市立福住小学校     木村(キムラ)FAX(078-861-2424)

<マックとインターネット>(この項丹治)

 8月号の末尾に「付録」としてパソコン通信実例(通信記録)を載せましたが、イン ターネット(以下、INETと略します)接続についてまでは載せられませんでした。  特にマック(Macintosh)関係について、ようやく「これなら接続出来るはず」と紹 介出来るものを見つけました。もっと良いものがあるのかもしれませんが、ともかくも 本当に接続が出来なければ所詮は「畳の水練」ですので、具体的な商品紹介となったこ とをお許しください。(株)アラン発行 『インターネット スターターキット (Internet Starter Kit For Macintosh)」がそれです。定価は 16,500円、パソコン 量販店などで入手できます。  内容はソフトを収納したCD-ROMと2冊の解説書がついてきます。特に2冊の解説書は、 秀逸だと思います。接続手順が、それこそ「手取り足とり」一つ一つていねいに解説さ れ図示され「過去5500人中、つながらないという苦情は0.5%未満」と豪語するだけの ことはあるようです。これ以上の説明は、とても私には出来ないでしょう。  一定マックという機種になれておられる方なら、INET接続不能ということにはならな いだろうと思えます。7月上旬にはApple Computer社自身が「Internet スタータキッ ト」を発売予定と聞いていますので、さらに接続が簡単に(解り易く?)出来る様にな るのではないかと思います。  実際に通信を経験しないでは、「紙と鉛筆、電話とファクシミリに続く新しいインフ ラ整備」「インターラクティブな関係」あるいは「世界最大の(データ)検索エンジン Alta Vista(米国 DEC)の素晴しさ」云々も何もかも、所詮は絵に描いた餅にしか過ぎ ません。  マックの世界でINET通信ソフトEudora(ユードラ)の名前を聞いたことのない人は少 ないでしょうし、WWWシステムに使われるブラウザソフトNetscape Navigator(ネット スケープ)はパソコンを使っていない人の間でも知られています。  FTPサーバとarchieサーバの違い、そしてそれぞれのクライアントプログラムである FetchとAnarchieの機能などは先ほどの付属解説書を読むまでは、まったく理解出来ま せんでした。 手元にある雑誌の断片的な記事では、とてもそこまでの理解が出来なかっただけですが。  今まで雑誌の付録CD-ROMで入手こそしてはいましたが、「使い方」や「機能」につい ては全く意味不明であったものの関係づけた説明を得られたのも、この「スタータキッ ト付属の解説書」でした。  News Watcher-JやCU-SeeMe(すでに1993年、米国コーネル大学で開発された多人数 INETテレビ電話システム、これのマック版)の意味と機能も少しづつ解ってきたようで す。  残念ながら実験出来るところまでは至っていないものが大部分ですが、今後このML (メイリングリスト)を通じて報告をしてゆければ良いだろうと夢想しています。  『公開する通信術練習の場』が、このML開始の基本的スタンスと理解しています。

<MLとホームページの現状について>(この項 ML管理担当 本川)

 メイリングリスト(以下MLと略)とホームページの途中経過について、担当してい ます東京都杉並区立方南小学校の本川が報告させていただきます。  MLは3月に実験を開始し、4月から試験運用に入りました。この学校事務誌の連載 の開始された6月中旬をもって、正式運用に切り替え、現在会員数30名で運営してい ます。 1.MLについて  盛り上がっている話題だと1日に何通も発信され、読むのに一苦労ということさえあ ります。こういうときには管理者としてはうれしい悲鳴です。  さて、現在MLで盛り上がっている話題をあげると次の3つになります。 (1)個人情報保護と外部接続(インターネットなどの)  100校プロジェクトやNTTが提唱している「こねっとプラン」にみられるように、 これからは教育現場にも積極的にインターネットを取り入れる時代が目指されています。 現に、ある会員の勤務する学校でも100校プロジェクトに参加しています。  その一方で、特に東京23区の実体ですが、「個人情報保護条例」の中で、電算組織 (コンピュータ)の外部結合は厳しく制限(もしくは禁止)されています。パソコン通 信などのを行うのには条例の改正まで必要な区もあります。これは、行政のコンピュー タ化とそれに伴う情報の流出の防止を考慮した結果生まれてきた方策ですが、今日のよ うなインターネットの利用などを想定していないころできあがった条例です。  現実にこねっとプランでもこの条例が阻害要因の一つになって、必ずしも計画はスム ースにいっていないと聞きます。  このあたりの実情報告が、各地の情報保護条例の条文を実勢にアップするなどして行 われています。 (2)夏季休業中の過ごし方  いま一番の話題はこれです。この原稿は6月末から7月中旬にかけて作っていますが、 みなさまのお目にとまるのは8月の丁度お盆頃かと存じます。だからこの話題はちょっ とアップツーデートではないかと思いますが、やはりこの時期はこの話題で盛り上がっ ています。  何処の地区とは言えませんが、役所の電話は9時過ぎにならなければ掛かってこない と言う人がいるかと思えば、普段の土曜日でもかかって来るくらいで夏休みでも8時3 0分になれば電話が鳴るという人がいます。  また各地でそれぞれ創意工夫?をして、研修を夏季休業中に集中させたり新設したり と、各地域の実状にあわせた手だてを講じている実体の報告をする方もあります。  それなりの苦労は全国共通という感じです。 (3)香川アクション  「香川アクション」と名付けているのは、全事研の今年の大会が去る8月7〜9日の 日程で高松市で開かれ、それへの参加とその中継を計画しているするプロジェクトのこ とです。  「夏季休業中」の所でも書いたように、原稿執筆時点は実際はまだ予定なのでその結 果がどうであったかは次号以降に報告と言うことになりますが、高松の会場からの生の レポートをMLの参加者が出来ればその場から発信しようと する呼びかけです。  何人かはパソコン持参と言いますし、また神戸を中心とした参加者の半数以上がデジ タルカメラを持っていくと表明しています。おそらく8月10日以降には最低でも画像 がホームページに登場することでしょう。いやたぶん、生のレポートとすばらしい映像 (これはインターネット利用者だけですが)をセミリアルタイムに現地高松から提供で きていることと信じております。  またオフラインミーティングをやろうという声も出てきています。本当に楽しみです。 2.ホームページについて ホームページは大別すると (1)大会要項などの事務職員向けデータ (2)MLの発言履歴(MLとのリンク) (3)学校事務誌の連載の先行掲載 という役割を担っています。  先行掲載をしていますので、8月15日には既に10月号(この号は9月号です!) をお読みになることが出来ます。 3.管理者からも呼びかけを・・・  ところで、こうして原稿を書いていてもある種の歯がゆさを感じます。電子メディア だったらリアルタイムにみなさまお届けるのに!という歯がゆさです。  例えば、「給料日は東京だと15日だけれどみんなの所はどう?」と聞くと翌日には もう「神戸は16日!」などの答えが参加者から返ってくるのです。  この歯がゆさを解消するためにも、みなさまもMLに参加したりホームページをご覧 いただけると、担当者としては大いなる喜びなのです。  ホームページのURLは以下の通りです。 http://www.awa-web.or.jp/~jun/index.html

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