6月13日(土) ぐったりの1日。メールが届く。


 抗癌剤翌日とあって、今日は1日ぐったり。と言ってものすごい吐き気があるとか気持ち悪くて仕方ないとかそんなことはない。前回と同様程度の、便秘でおなかが苦しいと言った程度。が、微熱があるせいか体がだるくて、横になるとすぐに眠ってしまう。

 あまり寝てばかりいるので、則が誘ってくれて昼は冷やし中華を求めて駅周辺をうろうろした。食欲はあまりないが、食べないといけないという義務感で口に運んでいる。食べないで済むものなら食べたくはない。その後、本屋へ寄って帰ってきたが、疲れて、また眠ってしまった。まあ、こんなものなのだろう。こんな調子がたぶん後2日続く。

 ここ何日か頭皮が痛い。頭の中というのでなくホントに頭の皮が痛いというかんじ。それも頭のてっぺん。はげている人が一番はじめに毛の無くなるあたり。則と、そろそろ抜けるのかな?などと心配しているが、副作用が前に調べたほどひどくないので、ツルツルになることはあるまいとたかをくくっている。

 こんな風にだらだらしているので、則はどこにも出かけず、ひたすら私のために飲み物やおやつを運んだりして尽くしてくれている。有り難いことだ。

 昨日はホームページを見て病院を訪れた人がいたという話を聞いたが、今日は見知らぬ人からの励ましのメールが届いていて、嬉しかった。


則裕の記録

 今日はたぶんこうなるのではないかと心配していたが、実際そうなってしまった。病院にいるときには、それでも一日でも早くでたいという欲望が勝って、無理に食事をしていた感のある順さんだが、わがまま気まま放題の自宅では、私の方の勝手には行かない。

 それでも往復3キロくらいは連れ回した。まぁこれくらいが限界か。朝は殆ど食べなかったが、昼の冷やし中華はボリュームも少なくはなかったものの、全部平らげていた。

 夕食は頑張ったが、なんやかんや言ってはぐらかされた。それでも、豆腐3分の2丁と、みそ汁をどうやら飲ませた。そのあと、どういう訳か側にあった小降りの煎餅を1枚食べた。

 と言うわけで、今日は順さんを食べさせるための戦いの一日であった。

 彼女の症状を私なりに書くと、先ず頭皮だが、痛いという症状は針を刺す痛さではなく、毛を抜かれるような引っ張られる感じの痛さと言うことだった。それと全身の皮膚が、過敏症傾向というか、触っても痛い感じがするということだ。それから便秘傾向にあり、今回は便秘薬はいけないとなんかで読んだらしく、まだ服用するのを我慢しているので、胃下垂の人のように下腹部が出てきている。20時に吐き気止めを飲んだので、まぁ明日の昼過ぎには大丈夫だろうと、素人考えを述べた。それから吐き気はないものの、時たまゲップが出るとのことだ。そういえば、その様に思えるが、他人が気になるほどではない。[写真は嫌々日記を書く順さん。頭も寝起きでボサボサだ。左にあるのが21インチのディスプレイ。正面がレザープリンタで、その横順さんの後ろにあるのがスキャナ。電話線が繋がっている黒い物体は、音楽を大きな音で聞いていても分かるように、電話がかかったらフラッシュで知らせる装置。それから天井に向かって延びている線は、家庭内LANの為のケーブル。]